モンゴル乳製品調査

1996.7-8

石毛先生からのコメント ー旅行の目的と成果ー
 

カルピス社創業80周年記念事業として、1996年にモンゴルにおける乳製品調査がおこなわれた。その調査の一環として、石毛は、アジアの乳製品の研究者である石井さん、モンゴル文化史の研究者の松川さんと、短期間ではあるが、モンゴル国と中国の内蒙古自治区における乳製品の現地調査をおこなった。モンゴル国の首都ウランバートルで食料品市場見学ののち、ハンガイ県ブルドの草原の遊牧民家庭のゲル(天幕)に滞在し、牧畜の実態と乳製品の調査をおこなった。ついで、内蒙古自治区シリンホトおよびケシクテンに移動し、乳酒の工場などを見学した。ケシクテンで、三島海雲がモンゴルの酸乳に出会い、カルピス社を創業したのである。
 
ウランバートルの市場では、各種乳製品、磚(団)茶、肉、野菜、押しだし麺などの写真。ウランバートル近郊の牧民の家のゲルでは、各種乳製品、固形乳製品のゲルの屋根で乾燥風景、馬乳つくりの桶、馬乳酒の飲酒の写真など。
ハンガイのハスバザー家では、シャル・トス(黄油=バターオイル)、ツァガン・トス(白油=バターオイル)、ウルム(クリーム)など各種乳製品の加工、ウマ、ウシの搾乳、馬乳酒つくり、アルヒ(蒸留酒)つくり、ヒツジ内臓の料理つくり、麺つくり、ハイル・マク(ツァガン・トスに小麦粉・砂糖を混ぜた食品)つくり、タルバガン(=モンゴル・マーモット)の皮に肉を詰めて焼く料理、ボートック(ヒツジの焼け石料理)、食事、放牧などの写真。
 
ブルドのハドブルフ家では、牛乳缶を使用したヒツジの焼け石料理、ヒツジの血液のソーセージつくり、野菜料理、アルヒ(蒸留酒)つくり、麺つくり、牧民の宴会料理、子どもの食事、乳製品発酵スターターなどの写真。ブルドのナムジ家では、ヤギの石焼き料理、ウマ、ウシの搾乳、アルヒ(=蒸留酒)つくり、放牧などを撮影。
 
シリンホト近郊のノルボ家では、ウシの搾乳、乳製品つくり、アルヒ(=蒸留酒)つくり、干し肉つくり、ヒツジの解体と料理、台所と食事風景、牧野などの写真。シリンホトのホテルと観光ゲルでの食事写真。経棚の乳酒工場、経棚郊外でのケシュクテン籏長の歓迎パーティ食事と民族舞踊写真。北京への帰路、土城子の食堂で、ユウマイを原料とする押しだし麺つくりと、ソバの麺つくりおよび麺料理写真、赤峰のホテルでの料理と押しだし麺つくりの機械の写真など。
 
参考文献:石毛直道編『モンゴルの白いご馳走』(チクマ秀版社 1997年)

 

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